県議会だより第88号(平成11年6月定例会)

公開日 2018年7月2日

広報紙「県議会だより」 第88号

 任期満了に伴う県議会議員選挙は4月、統一地方選として行われ48人の新議員が決まりました。改選後初の臨時議会は5月11、12の両日、11年度補正予算案審議などのための6月定例県議会は6月11日から24日まで14日間の日程で開かれました。
  臨時議会では正副議長をはじめ6常任委員会と議会運営委員会の正副委員長・委員や議会選出監査委員の選任などを行ったほか、8件の専決処分報告や地方分権整備法案の早期成立を求める決議などを可決しました。 


 定例議会では一般会計補正予算や県収用委員、公安委員選任など29件を原案通り可決、同意、意見書4件と請願2件を可決採択。また、県政の重要課題である「行財政改革推進対策」と「少子・子育て対策」の2つの特別委員会の設置を全会一致で決めました。
  議決された一般会計補正予算は39億372万8千円で、補正後の総額は7570億7972万8千円(前年同期比252億4847万7千円、3.2パーセント減)となります。
  補正予算の主なものは秋田市の向浜運動広場に建設する新県立野球場の基本設計費や3地区で福祉事務所と保健所を統合するための事業費などです。
  定例議会冒頭、知事説明が行われました。その中で寺田典城知事は本年度に策定する新総合計画(12年度から22年度)について「7月を目途に基本構想骨子案を策定し9月にかけてまとめていきたい」と述べました。また農政部と林務部の統合など組織機構の再編については「12年度4月実施に向けて、今後具体像を示しながら議会と論議を深めていく」としました。6月16、17の2日間行われた一般質問には4人の新人議員を含む7人が登壇しました。 


議長就任あいさつ
秋田県議会議長 安杖 正義

 このたび、議長の要職に就くことになりましたことは、誠に身に余る光栄に存じますとともに、議会を代表する責任の大きさと重さを痛感し、身の引き締まる思いをいたしております。
 御承知のとおり、国内外の社会経済情勢が大きな変革を遂げている中で、本県は、次代を見据えて取り組まなければならない数多くの課題を抱えております。とりわけ、急速に進む少子高齢化対策をはじめ、地方分権への対応や行財政改革の推進は、本県の将来をも左右する極めて重要なテーマであり、早急にその解決を図っていかなければなりません。
 こうした県政の重要な局面を迎えている時の議長就任でありますので、今後は、これらの諸課題克服はもとより、県民の皆様の期待と信頼に応える県議会を目指し、懸命の努力を重ねてまいる所存であります。
 私ども県議会は、次代に引き継ぐにふさわしい「魅力あふれるふるさと秋田」を築き上げるため力の限りを尽くしてまいりますが、県民の皆様におかれましても、引き続き、なお一層の御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 皆様のますますの御活躍と御健勝をお祈り申し上げ、議長就任のあいさつといたします。 


一般質問
◎大里 祐一議員(自民党)

 ◆通学路の歩道整備など至急対策を。
  知事 学校の統廃合が全県的に行われており、8年度に指定した通学路と、現在の通学路とが異なっている個所が出ている。現況を調査の上、必要に応じて整備していく。

 ◆介護保険制度実施にあたり、自治体に対する財政支援を国に要望する必要がある。
 知事 市町村は、介護保険の保険者として介護保険事業計画の策定と実行、保険料の設定と徴収、要介護認定事務の実施等々を行わなければならない。そのため、多くの負担が生じることは事実であり、県としても、市町村が介護保険の開始を安心して迎えることができるよう財政的支援も含め引き続き国に要望していきたい。

 ◆県内でのダイオキシン類の測定体制について検討すべき時期が迫っているがどう考えるか。
 知事 「ダイオキシン類対策特別措置法」が施行されると大気、水質、土壌の環境基準等が新たに設定され、工場などの排出規制が実施されることから今後、行政検査の需要の増大が予想される。測定には特殊な設備、技術者の養成等が必要だが、県の測定体制の整備を積極的に検討していきたい。また、本県に進出しようとする事業者に対しても、国の基準遵守を前提にダイオキシン対策がとられるよう指導していきたい。

  ◆八幡平地域での地熱開発による地域への影響はないのか。
  知事 利用する熱水は、使用後は再び地下に還元されるので、適量を採取する限り枯渇することはないと言われている。八幡平地域の地熱エネルギーは、貴重な地域のエネルギーとして有効活用を図っていく必要があるが、その際には特に、幅広い関係者が連携、協力し、最新の技術動向、調査成果を注視することはもとより、自然環境に十分配慮して進めていくことが重要であると考えている。 


◎穂積 志議員(県民クラブ)

 ◆県立大学の卒業生の就職支援のための取り組みは。
  知事 既に事務局に担当を配置し、情報や資料の調査・収集等を行っているほか、就職に関する委員会の設立に向けて体制の整備を図っている。来年度以降は、就職活動推進委員を配置し、地元企業との懇談会の開催、共同研究の実施やインターンシップ制度の導入を通じた企業側への積極的な働きかけを行う。

  ◆秋田市の地下自動車専用道路の事業費が当初予測から2倍近くに膨らんだ。事業の今一度の検討が必要ではないか。
  知事 都市計画地方審議会から付された意見を尊重し、コスト縮減を目的として設置した「秋田中央道路コスト検討会」で広範な角度から精査し、節目節目に調査結果等を審議会に報告し意見を伺いながら進めたい。コスト縮減に努めてもなお、概算事業費を著しく上回ることとなれば、新たに部分供用等も含めて整備方針を早期に決定する。

  ◆秋田市の中央街区再開発と地下自専道事業は切り離して考えるべきだと思うがどうか。
  知事 再開発計画は中心市街地にふさわしい街づくりに向けて秋田市が主体的に検討を深めることが大切。県でも婦人会館跡地等の県有地や日赤病院跡地は、中心市街地整備のプロジェクトに有効に活用すべきものと認識している。

  ◆中山間地等に対する直接支払い制度のあり方について国にどのような提言をしていくのか。
  知事 特に▽「対象地域」は気象条件の不利性を考慮するとともに、集落を基本とした基準を設ける▽「交付単価」は中山間地域と平場地域との生産条件の格差を考慮して設定する▽「費用負担」では全額国庫負担とし、仮に地方公共団体の負担がある場合には十分な交付税措置を講ずる-などを要望していきたい。 


◎金谷 信栄議員(自民党)

 ◆中小企業の既存の借入を統合し最長10年返済くらいで一本化する制度をつくってほしい。
  知事 現在も県信用保証協会が金融機関と連携しながら個別に対応している。債務の一本化のための措置を制度化することについては、融資条件の変更に伴う金融機関の資産評価、担保・保証人の集約、企業業績見通しの判断基準など吟味すべき問題が多く、関係機関と充分協議していきたい。

  ◆観光レクリエーション施設整備資金の拡充を期待する。
  知事 今年度は融資期間の延長や利率の引き下げに加え、あきた発民間投資誘発事業に基づく利子補給も併せて行うこととし、観光事業者の資金需要に応じた措置を講じた。今後とも制度の拡充も含め検討を進めていく。

  ◆他県では民活によって農業を活性化しようとしているが、どう考えているか。
  知事 県内では大手商社や食肉加工会社による養豚経営などが数例あるのみで、野菜・花きなどの大規模な施設栽培等を行っている事例は見られない。異業種企業が革新的技術や独自の流通販売網を活かして、施設型の農業分野に参入することは、競争意識やコスト意識等、経営管理能力の面で地域農業に新風を吹き込むとともに、就業機会の増大など地域経済全体の活性化にもつながることから、県としても推進していくべきであると認識している。

  ◆国保税に介護保険料がプラスしたときの滞納増加への対応などをどう考えているか。
  知事 介護保険制度は、社会保険という手法を通じて、介護サービスを利用しやすくする仕組みであり、その円滑な実施のためには国民各層が介護リスクに対する負担を広く分かち合っていくことが不可欠。県といたしましては、このような制度の趣旨を十分に理解していただくこと等を通じ、保険料の滞納等が可能な限り生じてこないよう、指導してまいりたい。 


◎川口一(自民党)

 ◆福祉事務所と保健所を統合しどのようなサービス向上が期待できるのか。
  知事 一例を挙げると、障害や疾病と併せて生計上の問題を抱えている方々に対し、保健婦とケースワーカーが一緒に相談に応じることにより、総合的かつ迅速に対応できるようになる。保健所支所の廃止に伴う利便性の低下については、現在の支所の活用を基本に週2日ないし3日の巡回窓口を開設し、支所機能の低下を来さないようにしたい。

  ◆新農業基本法に対する県のスタンスは。
  知事 本県の農業・農村がさらなる発展を遂げる転機としてとらえるため、県独自の農政ビジョンを打ち出していく必要があると考えている。策定に当たっては、「人づくり」「産地づくり」「地域づくり」が基本的な政策の柱として考えているが、これに加え「中山間地域対策の推進」、県民・消費者の立場に立った「安全・新鮮な食料の供給」などの多角的な視点が必要であると考えている。

  ◆観光の経済的波及効果は大きく、十和田湖を中心にした観光施策を根本的に見直すべきだ。
  知事 北東北三県が一体となった「文化観光振興アクションプラン」を策定し、十和田潮を核として振興を図ることにした。特にこの地域は国際観光地としての魅力も持ち合わせており、国際観光テーマ地区推進協議会を発足させ、「発見!もう一つの日本」をキャッチフレーズに、誘客宣伝活動に力を入れている。

  ◆鹿角市でロケが行われた映画「アカシアの町」は、鹿角を全国に宣伝できる絶好の機会。県も支援・協力を。
  知事 映画は「故郷と人間の再生」をテーマに、鹿角地域の豊かな自然やそこに暮らす人々を映像を通じて全国に紹介できるもので、情報発信効果は大きいものと考えられる。これを契機に地域住民が一体となった広域的地域づくりが展開されることにもなるのでできるだけ支援をしていきたい。 


◎加成義臣議員(社民党)

 ◆「時と豊かに碁らす秋田~新世紀『遊・学3000』ビジョン」に対する政策理念は。
  知事 ビジョンは、自由時間を積極的に活用して、人生をよりよく生きるための自己実現や生きがいづくりに取り組むことにより、楽しみと交流、個性と創造力を育み、経済の発展や文化の向上を促進していこうとするもの。特に経済面では、遊・学による楽しみと交流を重視するライフスタイルが、観光、情報などソフト産業を中心に新たな需要を喚起し、産業活動の領域を拡大させるなど、産業構造の転換の芽を育てていくものと思う。また、楽しみと交流の活発化は、消費を拡大させ、さらなる需要の増大をもたらし、商業はもとより、農業や製造業などのモノづくり産業の振興につながっていくものと思う。

  ◆高等教育機関の充実についての長期的構想、基本的認識は。
  知事 これからの大学に求められるのは、将来を見据え、人類の未来を担うより高度な教育研究と、社会が求めるさまざまな二-ズに的確に応えていくこと。専門的な研究を行う大学院の設置・充実を図ることばもとより、生涯学習社会に対応した門戸の開放も視野に入れた多様な学問分野を備えることが必要。

  ◆事業費が増大した秋田市の秋田中央道路をどう考えるか。
  知事 事業費の増額が都市計画地方審議会での再審議を必要とするものではないが、付帯意見を尊重し、現在、コスト縮減を目的とした「秋田中央道路コスト検討会」で事業費の精査に努めている。この結果や整備方針などについて審議会に報告し、意見をうかがいながら進めたい。

  ◆秋田市の中央街区再開発への意欲は。
  知事 中心市街地の整備は、街づくりの主体である秋田市が中心となって、検討を深めることが大切であると考えている。今後とも、秋田市や関係者と連携を図りながら、県都にふさわしい中心市街地の整備に向けて支援したい。 


◎菅原龍典議員(県民クラブ)

 ◆情報公開制度の機能充実のために個人情報保護条例の制定の考えはあるか。
  知事 個人情報の管理、利用等に関する規制のほか、自己情報の開示や訂正の請求権を含め、総合的に個人情撮の保護を図ることが重要であると考えている。情報公開条例においては、個人情報の保護に最大限配慮しているが、個人の権利利益を保護するには、新たな条例を制定する必要がある。早急に条例制定に向けて取り組みたいと考えている。

  ◆アユの放流・養殖事業をどう進める。
  知事 県内需要の300万匹をすべて県内で生産するため、中間育成施設を新たに設置することについては、飼育用水の水量・水温など条件に恵まれた適地がないことから、難しい状況にある。しかし、現在稼働している中間育成施設の拡充については、運営主体と検討したい。

  ◆地方分権一括法案に盛り込まれている自治体の「課税自主権」の拡大をどう受け止めるか。
  知事 地方自治体の財源確保の点では、法定外普通税・目的税の果たす役割は、やや限定される面もあるが、課税自主権の拡大により、地域の特性を踏まえた税財源の充実強化を図る途が開けつつあるものと認識している。地方自治体が自らの判断と責任において地方税を賦課徴収し、その財源によって住民に行政サービスを提供していくという、地方自治の原点に立ち返った行政の推進を図っていきたい。

  ◆介護認定は平等にできるか。
  知事 要介護の認定については、介護保険制度を円滑にしていくために、適正、かつ公平に行われることが大前提である。認定審査はコンピューターによる一次判定を踏まえ、市町村の介護認定審査会で決定する仕組みとなっているが、「モラルハザード」が生じないよう適切な指導を行っていきたい。 


◎小田美恵子議員(自民党)

 ◆少子化や子育て対策への取り組みについて知事の決意は。
  知事 より総合的な取り組を進めるため、先般「少子・子育て対策推進本部」を設置した。推進本部では、少子化対策は未来に対する責仕であるとの観点に立った意識啓発や、男女が生き生きと働くことができる労働環境の整備など仕事と子育ての両立支援、子育てサポート体制づくりなどを進めたい。推進に当たっては、実際に子育てをしている方々や若い方々の生の声を開く機会を積み重ね、支援策を検討する。

  ◆行政改革により生活者の実感に訴える施策を展開できるのか。
  知事 自らに厳しく、徹底して効率的な運営を進め、財政基盤の確保に努めてこそ、県民生活の向上や地域の振興に寄与する施策を展開することが可能になる。行政改革大綱に掲げた項目は、いずれも県民のご提言などもいただき策定したものであり、早急に取り組むべき内容にと考えている。これまでの経緯にとらわれず、県民の視点に立って何が最も大切かという観点から諸改革を造めたい。

  ◆どのように雇用の場を創出するのか、具体的な手立ては。
  知事 就業の場の増大を図るには、企業誘致を積極的に推進することが有効な方策の一つと考えている。同時に、地域の資源、技術、産業集積を有効に活用し、県内企業の強化を図ることが重要。特に、環境・リサイクル分野をはじめ、情報、福祉関連産業の活発化を促すとともに、時代の二-ズをとらえたベンチャー企業などへの支援を行い、新しい産業の芽を育てる施策を強化したい。

  ◆松くい虫の被害対策を急げ。
  知事 短期問で完全に撲滅するための防除法に、苦慮している。10年度から林野庁が、能代地域で実施している人工衛星を活用した「先端地型松くい虫被害防上システム調査」の成果等を踏まえ、健全な松林の保全に努めたい。 


委員会審議から
◎総務企画委員会

 問い 第三セクター鉄道の経営状況は。
  答え 秋田内陸縦貫鉄道、由利高原鉄道とも、当初から営業収支のうえで赤字体質が予想されていたため、それぞれ基金を造成しその運用益を充当、不足分を沿線市町村が補てんすることにしているが、金利低下という情勢下、補てん額が増加している。赤字の縮小を図るため、直接営業損益にかかわる鉄道設備や車両の更新、職員配置など総合的な計画を策定していきたい。

  問い 男鹿市へ建設予定の新水族館事業はどうなっているか。
  答え 国の地域総合整備事業債を活用するとともに、9年度に継続費を組み基本設計、実施設計を実質2カ年で行うことにしている。
  現在、管理運営主体となる第三セクターの設立に向け、水族館の経営ノウハウを持つ企業と交渉中。資本参加は難しいが、経営手腕のある人材の派遣については内諾を得ている。
 


◎福祉環境委員会

 問い 大館保健所と鹿角支所の統合計画は地域の利用者の声を踏まえたうえでのことか。
  答え 10年3月に初めて鹿角市役所に説明したのをはじめ、県の考え方を逐一示しながら理解を求めている。この3月には利便性の低下を招かないための具体策として、週2、3回の巡回窓口の設置を提案するなど、主として行政側と話し合いを進めているところだが、今後は地域の関係団体とも十分に協議を進め、理解を得ていきたい。また現在の鹿角支所の利用状況等を踏まえ、精神保健や疾病予防等の相談者に対しては、巡回窓口の周知徹底を図るほか、緊急時には大館保健所職員が出向するなど柔軟に対応する。

  問い 介護保険制度の県民の認識度、国の動向は。
  答え 市町村では地区説明会などを開催しており、県民への周知はかなりのところまで進んでいると認識している。今後も引き続いて市町村にお願いしていきたい。保険料の三千円平均を上回る部分について、国が一定度負担するという動きについては詳細は確認できない。家族介護に対する現金給付については、厚生省の諮問機関である保健医療福祉審議会でその賛否が議論されている。 


◎農林水産委員会

 問い 新規事業の田園空間整備事業の内容は。
  答え 本年度は上小阿仁村において役場前の道の駅、物産館をコア施設とし、主に農村公園や散策路の整備が予定されている。この事業は、農村にある既存のさまざまな施設を活用して、農村を一つの田園空間博物館として位置付けるもので、事業のより効率的な施行を図るため、田園空間博物館地方委員会を設け、施設の整備や有効活用について検討する。

  問い 本荘・由利地方の海岸などの松くい虫被害や、枝折れ被害の状況は。
  答え 松林の被害状況については現地調査等を行い、実態把握に努めてきたが、被害の顕著な由利地方での赤害や枝折れ被害は、民有林で2万5千本程度確認されている。被害木の放置は松くい虫の温床にもなることから、処理に当たっては関係機関と協議し、国庫補助事業を活用するなどして、迅速な処理に全力を挙げたい。また、今後の松くい虫対策の一つとして、現在、林業技術センターで松くい虫に強い松の研究を進めており、さらに恒久的な海岸林の保全については、松林と広葉樹の混交林化などの検討をしているところだ。 


◎商工労働委員会

 問い 公営電気事業の電力料金の改定について。
  答え 平成10年度内に事業報酬の引き下げなど卸供給料金算定の見直しが行われ、売電単価が決められたが、電力の供給条件については通産省の認可を必要とし、その認可が11年3月30日付であったことから、11年度当初予算に計上できなかった。料金単価は2年に一度見直しすることになっており、認可を得た単価は、11、12年度の2カ年の間、固定した形で電力会社に売電していく。

  問い 風力発電システムへ県はどうかかわるのか。
  答え 風力発電は、旧秋田空港跡地と八森町で、民間企業により事業化している。また、現在、岩城町と八森町が風況調査を行っている。県は助成していないが、風況調査の要望が多くなり、国の助成制度もあるので、県が市町村に照会した上で国に申請している。 


◎建設委員会

 問い 国庫補助事業の減額に対する今後の対応についてどう考えるか。
  答え 全国的にみて、国庫補助事業は前年度比1%の増であるのに対し、国直轄事業は2.4%の伸びを示しており、国直轄事業に重点的に予算が配分された。さらに補助事業については税収不足で財政難等が伝えられる首都圏等の自治体に配分が増加し、結果として東北地方等への配分が相対的に減少したもので、当初予算の編成時点では予想し得ない結果となった。県内各地域で展開している事業に支障が生じないよう、議会の支援を得ながら予算の確保に努めたい。

  問い 秋田中央道路の事業費と今後の対応は。
  答え 予備設計の中間段階の作業値で、事業費が概ね1300億円と、当初の概算事業費720億円を大幅に上回ることが判明したことから、6月にコスト縮減を目的に「秋田中央道路コスト検討会」を設置した。検討会では、3回にわたり、多方面からコスト縮減の検討を行い、8月末までに結論を出すことにしている。現在の事業計画が最良とは考えるが、財政負担の問題もあり、部分供用の手法等も含め、検討会の結論を受けて今後の整備方針を決定したい。 


◎教育公安委員会

 問い 新県立野球場の設置場所を秋田市の向浜地区と決定した理由は。
  答え 向浜地区のほか現野球場の改修案とあわせ、下新城地区、下北手地区などについて比較検討した。住宅地周辺の場合、夜間照明の使用、騒音問題、道路の混雑など、地域住民に及ぼす影響が大きいことから不適当と判断した。向浜地区は▽三方向からアクセスでき、19年までには南バイパスが完成予定▽県有地の活用により用地取得費、アクセス道路の整備費が不要▽周辺県有施設の駐車場の利用も可能で2700台分の駐車スペースが確保できる-などメリットが大きいことによる。

  問い 交通死亡事故の発生状況と抑止対策は。
  答え 6月17日現在で昨年より4人多い40人が死亡。特に高齢者被害が激増、前年同期比で12人増の16人が死亡している。事故抑止対策としては、飲酒運転、速度違反などの故意犯に対する取り締まりを重点的に強化し、関係機関と連携を取りながら声かけ運動、反射材貼付運動などを推進している。県独自の取り組みとして行う交通安全県民総ぐるみ運動、交通マナーアップ99運動など各種の対策を推進し、被害の減少に努めたい。 


◎議会リポート
6月定例議会で可決された主な議案は次の通りです。

《議案》
  【11年度一般会計補正予算】39億372万円の追加で、補正後の現計は7570億7972万円。主な歳出は▽県道男鹿昭和飯田川線の二期工事費13億8000万円▽大館鹿角、秋田中央、本荘由利の各健康福祉センターの基本・実施設計費や工事費2億1801万円▽秋田港港湾計画の改訂と環境アセスメント予測調査2500万円▽県地域福祉権利擁護センターの設置・運営への助成2029万円―など。

  【県収用委員会委員を任命】豊口祐一氏(弁護士)、茂内司氏(JA秋田中央会専務理事)、平川信夫氏(弁護士)。ともに再任。

  【県公安委員会委員を任命】藤井明氏(会社役員)。再任。

  【財産の取得】行政の情報化と事務の効率化を図るため、パソコン686台などを1億3860万円で購入。

  【工事請負契約の締結】県警本部ヘリコプターテレビシステム整備工事を7億875万円で日本電信電話秋田支店と契約。 


◎意見書
可決された意見書の要旨は次の通りです。

▽地方分権の推進と地方税財政確立のための地方税財政改革について〓自治体の行政ニーズはますます拡大しその対応を迫られている。政府は自治体財政の確立のため、「消費税のうち地方消費税の税率を引き上げる」「国の所得税課税分を地方の住民税へ移譲するなど個人所得税源の地方移管を図る」「奨励的補助金は基本的に廃止し、一般財源化を図ること。また、『統合補助金化』などを通じて自治体の裁量権の拡大を進める」〓などを強く要望する。
  ▽ジェット戦闘機の低空飛行中止について〓県内各地において低空飛行が繰り返され、突然の衝撃音が県民を脅かしている。特に、絶滅が危惧されるイヌワシの生息も確認されている世界自然遺産地域・白神山地では、低空飛行によるごう音のため、イヌワシをはじめとする動物の生息環境に少なからず影響を与えることが懸念される。白神山地上空はもとより、県内全域における米軍戦闘機の飛行に対し、出来る限りの自粛方を助言されるよう強く要望する。
  ▽介護保険制度導入に伴う介護サービス基盤の充実強化について〓運営の中心となる市町村においては、介護サービス基盤整備の大幅な拡充とともに、新たなシステムを構築するための体制の確立や人材の養成が必要。よって▼十分なサービスを提供するため、施設整備や人材の育成・確保等基盤整備のための財政措置を拡充する▼基準保険料は、被保険者の負担が過大にならない水準とし、財政調整は、平等性の確保の見地から国が自らの責任で行う▼低所得者にかかる利用料の負担について軽減措置を講ずる〓などの実現を強く要望する。
  ▽道路整備財源の拡大・確保による高規格幹線道路等の整備促進について〓高規格幹線道路の整備は依然として全国に比して立ち後れている。県の「道路の整備に関するプログラム」の着実な実施を図るためには、道路整備財源の拡大・確保が必要不可欠。よって揮発油税、自動車重量税、自動車取得税等の道路特定財源を堅持し、その全額を道路整備に充当することなどを強く要望する。 


◎請願
採択された2件の請願は次の通りです。

▽米軍機Fの低空飛行中止を求めることについて
▽秋田大学医学部歯科口腔外科講座設置の早期実現について